■エッセイ

2.デザイナーを目指す君へー8.(インダストリアルデザイン松坂研究室ブログ2からコピー)美しくあるべき

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美しくあるべき                                          

 インダストリアルデザインはなぜ美しくなければならないか。インターナショナルなデザイン教育を世界では初めて行ったバウハウス初代校長がバウハウス叢書の最初のページで語った言葉がこれである。

「ものはその目的を実現すべきである、つまり、その諸機能を満足させ、丈夫で、安価で、そして「美しく」あるべきだからである」と、

 100年前にドイツで設立されたバウハウスという総合的な美術・建築・デザインを学ぶ公立学校「バウハウス」の叢書7「バウハウス工房の新製品」冒頭バウハウス生産の原則で著者であり校長のワルター・グロピウスが述べている。形態・技術・経済の領域のすべての品物の形態をその「機能と制約」から見出そうとすると書かれている。バウハウスのデザインはインターナショナル様式とも呼ばれているが、機能的、合理的なデザインである。そして、最上位の概念としてデザインの役割が拡大した現代でもデザインは「美しく」なければインダストリアルデザインとは言えない。インダストリアルデザイン=製品デザインはどのようなプロセスや役割を担うにしても最終的には「美しいデザイン」に統合化されなければ製品デザインとは言えないということを忘れないでほしい。